自転車活用推進研究会


定例研究会〈自転車活用研究会〉

2002年度第2回「自転車の製品安全性について」


国の製品安全基準を論議、経産省は「当面、業界の自主基準で」

第2回は自転車の製品安全基準について検討しました。当研究会では、最近多発している事故への対応が早急に必要との判断から、以前より国が安全基準を設けるよう求めています。

最初に研究会の安全基準に関する認識を示しましたが(1)自転車産業振興会が把握した3860件の整備不良に関する事故・クレーム情報は氷山に一角に過ぎない(2)自振協と日本自転車協会が行った「試買テスト」によると、2000年は中国、台湾製の20台全てが総合判定で不合格、2001年は内外40台のうちかなりの不合格品があった(3)欧米では自転車の安全基準制度が確立している(4)自転車関連の事故に関して、その原因についての調査が十分行われておらず、実態が把握されていない——などの点について強調しました。

これに対し、経済産業省製造局車両課の橘高公久課長は「当面、業界、消費者の動向を慎重に見きわめつつ、まず、製品事故の実態を把握したい」と述べ、自転車業界が2001年12月に制定した自主基準「自転車安全基準」についても検討するとしています。

研究会は国による消費生活用製品の安全規則(PSCマーク制度)の特定製品(現在、乳幼児用ベッド、携帯用レーザー応用装置、登山用ロープ、家庭用の圧力なべおよび圧力がま、乗車用ヘルメットの5品目)に自転車を加えるよう求めていますが、経産省は当面、業界が自主的につけているSGマークで対応するということです。こうした対応のままで、もし製品不良に起因する重大事故が生じた場合、行政の「不作為」が指摘されるのではないかと懸念もあり、研究会としては早急に対処すべき問題だと考えています。

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